60代を迎えると、ふと考える時間が増えます。
「この先、安心して暮らしていけるだろうか?」
「年金だけで足りるのか?」「お金の不安を減らしたい…」
でも実は、お金の額以上に大切なのが、お金とのつき合い方や考え方です。
それは決して特別な才能ではなく、誰でも今日から身につけられる習慣や価値観の中にあります。
本記事では、60代以降の人生を豊かに生きるために大切な、60代から身につけたい10の「お金持ち思考」をご紹介します。
どれも派手なテクニックではなく、静かに、でも確実に人生の土台をつくってくれる考え方ばかり。
健康・時間・人間関係お金以外の豊かさにも通じる、心に響くヒントがきっと見つかります。
老後を「我慢の生活」ではなく、満ち足りた第二の人生にしましょう。
それでは、ゆっくりと読み進めてみてください。
Contents
1. 健康管理に意識的

60代からの最強の資産は、体の健康です
60代になると、「健康のありがたさ」が本当の意味でわかってくるものです。
少しの不調が気になったり、回復に時間がかかったり、若い頃には無理がきいた身体も、だんだんと「丁寧に扱う必要」が出てきますよね。
そこで大切なのが、「健康こそが最大の節約であり、最強の資産である」という考え方です。
実際、健康を意識した生活を送っている人ほど、医療費が抑えられ、生活リズムも整い、
結果的にお金に強い人生を歩んでいる傾向があります。
- 朝のウォーキングを習慣にしている
- 食事はできるだけバランスよく、無理なく続けられるものに
- 定期的な健康診断で、病気を早期発見・早期対処
- 夜更かしを減らして、質のよい睡眠を心がける
これらは一見、地味なことかもしれません。
しかし、こうした積み重ねが将来の医療費を防ぎ、自由に動ける体を守り、心の安定にもつながるのです。
「お金があっても健康じゃなければ意味がない」
これは、60代の方なら誰もが納得できる本音ではないでしょうか。
逆にいえば、健康でいられるというだけで、お金に強い人生の土台はすでに半分完成しているとも言えるのです。
まずは今日の食事、睡眠、歩数、ひとつひとつを「未来の自分への投資」として、優しく見直してみてください。
2. 時間をお金のように扱う

60代からの貯めるべきものは、お金より時間の使い方です
60代になると、「時間の大切さ」がこれまでとはまったく違う重みで感じられてきます。
若い頃は「まだ先がある」と思っていた毎日も、今では「1日1日がとても貴重」に思えてくる、そんな方も多いのではないでしょうか。
ここで大切なのが、「時間=資産」として扱う意識です。
お金と同じように、時間にも“使い道”を選ぶ力が必要なのです。
- 気が進まない付き合いや行事に、無理に参加していませんか?
- なんとなくテレビやスマホに何時間も使っていませんか?
- 「本当はやりたかったこと」を後回しにしていませんか?
これらの行動は、知らず知らずのうちに「人生の貴重な時間」を奪ってしまいます。
反対に、時間を意識して選んで使うことで、人生は一気に豊かになります。
- 朝の30分を読書や散歩に
- 気になる人に連絡して「久しぶり」をつくる
- 今やりたいことに、少しずつ時間をあてる
特に60代以降の時間は、働き詰めだった若い頃とは違って、「誰のためでもなく、自分のために使える」自由な時間です。
だからこそ、価値ある使い方ができるかどうかで、人生の後半の充実度が大きく変わります。
お金はまた稼げるかもしれませんが、時間は戻ってきません。
だからこそ、「1時間の価値」に気づける人こそが、本当の意味で人生を豊かにする力を持っている人なのです。
3. 堅実で地味な行動を好む

派手さより地に足のついた暮らしが、老後の安心をつくる
60代になると、「本当に必要なもの」と「ただ欲しかっただけのもの」が、自然と見分けられるようになってきます。
高級なブランド品や流行の家電にはあまり興味がなくなり、むしろ「使いやすさ」「手ごろさ」「長く使えるかどうか」といった生活に根ざした選び方をするようになっていませんか?
- 特売日をうまく使って、無理なく食費を節約
- ポイントやクーポンをこまめに活用
- まだ使えるモノは、すぐには買い替えず、手入れして使い続ける
- 外食は減らして、自宅で体にやさしい食事を楽しむ
こうした堅実な習慣は、目立ちはしませんが、確実に家計と心を安定させてくれます。
さらに大切なのは、見栄でお金を使わないという価値観です。
人と比べるより、自分のペースで生きること。
「これで十分」「今の暮らしに満足している」と言える心の余裕こそが、本当の意味での豊かさなのではないでしょうか。
60代は、まさにその暮らし方の賢さが重要なのです。
見せびらかすためではなく、自分と家族が気持ちよく過ごすための選択ができる人は、お金にも心にも無理のない毎日を手にしています。
派手ではなくても、静かに安定して積み重なる暮らしが、老後のゆたかさを守ってくれるのです。
4. 失敗から学べる

60代は失敗の数だけ、深みと優しさがある世代です。
60年、70年と生きてきた人生には、誰にだって数々の失敗があるものです。
あのときの後悔、もう少し違う選択をしていれば…と、心に残る場面がある方も多いのではないでしょうか。
失敗は、終わりではなく「学びの入り口」だったということです。
- 人間関係で傷ついた経験があるから、他人の痛みに気づけるようになった
- お金の失敗があったからこそ、「堅実な暮らしの大切さ」を学べた
- 挫折した仕事があったから、今の趣味や生きがいに出会えた
こうした経験は、若いときにはただ苦しいだけだったかもしれません。
でも、時間が経ち、心が成熟した今だからこそ、それらすべてが“財産”であることに気づけるのです。
失敗を無かったことにせず、「次はどうすれば良かったか」「自分に足りなかったものは何か」を考えてこれた人は、人生を消耗ではなく成長として重ねてきた人です。
また、60代になると、失敗に対する恐れが和らぎます。
なぜなら、「乗り越えてきた実績」が自分の中にたくさんあるからです。
今からでも遅くありません。
新しいことに挑戦してみる、誰かに素直な気持ちを伝えてみる。
そんな一歩を踏み出せる60代は、過去の失敗を原動力に変えられる、豊かな人なのです。
5. 自分の価値を把握している

60代の1時間は、好きに使える人生のごほうび時間です
定年退職を迎え、時間にゆとりができた。
これは、60代にとっての大きな転機です。
忙しさに追われていた日々から離れ、「今日は何をしようか?」と考える時間が増えた方も多いのではないでしょうか。
その中で大切になってくるのが、「時間の使い方」=「自分の時給」の意識です。
会社に勤めていたときは、1時間あたりにいくらの給料が出ていたかが明確でした。
でも、自由になった今は、誰もあなたの時間に値段をつけてくれません。
だからこそ、自分で時間の価値を見極める目が求められるのです。
- 難しい手続きを3時間かけて自分でやるより、代行に頼んでストレスなく終える
- 家事を少し外注して、その時間で孫と遊んだり、趣味を楽しんだりする
- 意味のないSNSやテレビ視聴より、自分を癒す読書や散歩に時間を使う
こうした選択は、「何にお金を使うか」ではなく、「何に自分の時間を使うか」という価値判断です。
そしてこれは、60代だからこそできる、贅沢で実践的な時間の使い方でもあります。
今の1時間は、若い頃の1時間よりも、ずっと貴重です。
なぜなら、その1時間は「過去の経験を振り返り、今の自分をいたわり、これからの生き方を選びなおす」ために使えるからです。
自分の時間に値段をつけるというのは、「お金のために働く」という意味ではありません。
それはむしろ、“自分の人生に責任を持ち、自分を大切にする”という行為なのです。
60代のあなたにとって、今日の1時間は何より価値のある資産。
どう使うかは、あなた自身が自由に決めていいのです。
6. お金に対するポジティブな信念を持っている

お金は敵ではなく、人生の安心と喜びを運んでくれる味方です
60代になると、収入が現役時代よりも限られてくることもあり、
「お金の使い方」や「お金に対する気持ち」が、大きなテーマになってきます。
そんな中で大切なのが、お金に対して前向きな考え方=お金のメンタルを整えることです。
- 「お金の話をするのは恥ずかしいこと」
- 「節約しなければ将来が不安」
- 「お金を持つ人は欲深い」
実はこうしたネガティブな思い込みは、
お金をうまく扱うことの妨げになってしまいます。
一方、お金に対してポジティブな意識を持っている人は
- 「お金は人生を豊かにするツール」と考えられる
- 必要なときに「気持ちよく使う」ことができる
- 人や自分にとって本当に価値あることにお金を使える
こうした心のあり方が、結果的にお金が集まりやすい生き方につながっていきます。
- 体調を整えるための健康投資(食事・運動・定期検診)
- 心が潤うような趣味や旅行への出費
- 誰かに感謝を伝える、ちょっとしたプレゼントやおもてなし
そして、「私はこういうお金の使い方ができている」と思えることが、人生の満足度を大きく引き上げてくれます。
60代の今こそ「お金は使えば減るもの」ではなく、「使い方次第で、安心やつながり、未来までも増やしてくれる存在」として向き合ってみてください。
7. 読書習慣がある

本を読む人は、年を重ねるほど心が豊かになる
60代になると、日々の時間に少し余裕が出てくる方も多くなります。
そんなときにこそおすすめしたいのが、「読書」です。
読書は、お金も場所もかからず、静かに心を整え、人生を豊かにしてくれる習慣です。
「老後は読書三昧」とよく言われますが、これは単なる暇つぶしではありません。
読書には、60代からの人生を支えてくれる、たくさんのメリットがあります。
- 脳の活性化・認知機能の維持に役立つ
- ストレスを和らげ、気持ちを穏やかにする
- 新しい知識や価値観にふれ、視野が広がる
- 孤独感をやわらげ、自己との対話ができる
若い頃に読んだ本を再読して、「あの時とは違う感じ方ができた」と気づく瞬間。
また、60代だからこそ響くエッセイや哲学書、暮らしの本なども多くあります。
読書は、誰かに見せる必要もなく、結果を求められることもありません。
ただページをめくり自分だけのペースで世界に入っていく。
そんな時間は、まさに心の贅沢とも言えるのです。
さらに、読書習慣がある人は、お金に対しても堅実である傾向があります。
感情的な消費に流されず、本当に価値のあるものを見極められる「思考の土台」が育つからです。
60代の今だからこそ、「読む」ことを人生の一部にしてみてはいかがでしょうか。
本は、静かに、でも確実に、あなたの心と暮らしを豊かにしてくれます。
8. 浪費を何か?理解している
心を満たすのは買い物ではなく、気づきです。
60代になると、日々の暮らしに必要なものはある程度そろっていて、
「もうこれ以上、モノはいらないかな」と感じる方も多いのではないでしょうか。
それでも、なんとなくネットで買い物をしてしまったり、つい必要ないものを手にしてしまうことはありますよね。
こうした浪費の多くは、実は気持ちをごまかすための行動であることが多いのです。
一時的に気分が晴れたように思えても、後から買わなくてもよかったかも…と感じること、ありませんか?
これに気づける人は、すでにお金の使い方を“感情”ではなく価値で判断できる人です。
- 寂しさや退屈を「買い物」で埋めようとしない
- ストレス発散の代わりに、散歩や読書で気持ちを整える
- 自分が本当に必要としているものを、少し時間を置いてから判断する
こうした行動ができるようになると、自然と無駄な出費が減り、満たされた気持ちが長く続くようになります。
浪費を減らすことは、ただの節約ではありません。
それは、自分の本当の欲求に気づく力を育てることなのです。
60代は、欲しいモノよりも、「どんな時間を過ごしたいか」「誰と、どんな関係を築きたいか」が大切になる時期。
心から納得できる価値ある使い方に、お金も時間も使えるようになると、暮らしはシンプルになり、心はどんどん豊かになっていきます。
9. 「足るを知る」ことができる
もう十分あると気づけたとき、人生は静かに豊かになる
60代になると、自然と身の回りのものが揃い、「欲しいものが少なくなってきた」と感じる方が多くなります。
そんなとき、ふと立ち止まって気づくのが、「足るを知る」という生き方の大切さです。
「足るを知る」とは、我慢することではありません。
「ないものを数える」のではなく、「今あるものの価値に気づき、感謝できる心」を持つことです。
- 元気に動ける体がある
- 温かいごはんを食べられる
- 家族や友人と笑い合える時間がある
- 静かに過ごせる自分の場所がある
これらは決して当たり前ではないのです。
一方で、「もっと欲しい」「もっと上を目指さなければ」という思いにとらわれ続けてしまうと、せっかくの幸せに気づけないまま、焦りや不満ばかりが積み重なってしまいます。
60代からの人生は、「競争」や「見栄」ではなく自分にとってちょうどいい暮らしを大切にするステージです。
あれがない、これが足りない、と追いかけるのではなく、「今ここにある安心」をしっかりと感じることができたとき、心がふっと軽くなり、無理のない穏やかな生活へとつながっていくのです。
「足るを知る」ことで、お金の使い方も変わります。
無理に増やすより、「守る」「活かす」「楽しむ」といった、人生を支えるお金の使い方が自然とできるようになります。
10. 人間関係を大事にしている
心からのつながりが、老後の最高の資産になる
60代に入ると、人間関係にも変化が訪れます。
仕事や地域のつながりが減る一方で、本当に大切にしたい人との絆を見直す時期でもあります。
振り返ってみると、これまでの人生で出会った人、助けてくれた人、時にぶつかった人。
そのすべてが、今のあなたを形づくってくれた「人生の一部」だったのではないでしょうか。
特に60代以降は、人とのつながりが心の支えになる場面が増えていきます。
- 気の合う友人との何気ない会話
- パートナーとの静かな団らん
- 久しぶりの再会で交わす「変わらないね」の一言
- 孫や家族と過ごす時間のぬくもり
これらは、お金では決して買えません。
また、長く良い人間関係を築ける人は、自然とお金の使い方も上手です。
人への感謝や気づかいができる人は、無駄な見栄や過剰な支出とは無縁になっていきます。
一方で、寂しさを感じやすくなるのもこの年代の特徴。
だからこそ、自分から歩み寄る勇気、「ありがとう」「また話そうね」と伝えるひと言が、思った以上に大きな意味を持ちます。
老後の安心や幸せを支えてくれるのは、モノより人とのつながりです。
「心を開き、感謝を伝え、気づいたときに連絡をする」
そんなシンプルな行動こそが、あなた自身を豊かにしてくれる種になるのです。
まとめ・60代から始まる、本当の豊かさとは?
60代という人生の節目は、これまでに築いてきたものを見直し、これからをどう生きるかを選び直せる、かけがえのない時間です。
今回ご紹介した60代から身につけたい10の「お金持ち思考」は、派手な節約術や投資ノウハウではなく、日々の考え方や行動の質を変えていくヒントばかりです。
もう一度振り返りましょう:
- 健康管理に意識的
- 時間をお金のように扱う
- 堅実で地味な行動を好む
- 失敗から学べる
- 自分の価値を把握している
- お金に対するポジティブな信念を持っている
- 読書習慣がある
- 浪費を何か?理解している
- 「足るを知る」ことができる
- 人間関係を大事にしている
どれも、今日からすぐに意識できることばかりです。
そしてこれらは、老後の暮らしを無理なく、心地よく、安心して過ごすための土台になってくれます。
60代は、「がんばりすぎる」よりも、「心地よく暮らす」ことが大切な時期。
無理なく、自分らしく、静かなゆたかさを育てていきましょう。
あなたの毎日が、やさしく穏やかなものでありますように。