競走馬で一般人にも有名な馬といったらディープインパクトやオグリキャップ、近年ではアーモンドアイやキタサンブラックでしょう。
いずれの馬も、競馬界を盛り上げましたが、これらの競走馬の名前はどのようにつけられているのでしょうか。
競走馬の名前は、馬主が名付け親になることができます。
そして、競走馬の名前には、かっこいい名前の馬もいれば、かわいらしい名前の馬もいますし、笑えるような名前の競走馬もいます。
ここでは、過去に競走馬として活躍した、ユニークな名前の競走馬を紹介します。
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小田切有一氏所有馬
オーナーの中でも、「珍名馬」の名付け親として有名な小田切有一氏の所有馬には個性的な名前の馬が多いです。
オレハマッテルゼ
2000年代に活躍したオレハマッテルゼは、珍名馬としても、小田切氏所有馬としても特に有名な馬で、石原裕次郎主演の映画「俺は、まってるぜ」から命名されましたが、「俺、ハマっているぜ」とも取れ、小田切氏も二つの意味を認めています。
ユニークな名前の馬ですが、父は種牡馬であるサンデーサイレンスで、母型を遡れば、オークスを制したダイナカールやエアグルーヴを祖母に持つ良血馬です。
実力も申し訳なく、現役時代には高松宮記念(G1)を制しています。
エガオヲミセテ
名前の由来は「笑顔を見せて」です。
1997年に競走馬名に「ヲ」の使用が認められ、初めて「ヲ」のついた馬として、ターフデビューしました。
現役時代に阪神牝馬特別(現・阪神牝馬ステークス)とマイラーズカップの2つの重賞を手にしました。
ところが、放牧先の厩舎で火災が発生し、それに巻き込まれて焼死してしまいました。
志半ばで、息を引き取りましたが、全弟のオレハマッテルゼが高松宮記念を制したことで、姉が手にすることができなかったG1タイトルを手にすることができました。
ヒコーキグモ
名前の由来は「飛行機雲」です。
1997年のきさらぎ賞を制しましたが、それ以降の重賞勝ちはありません。
余談ですが、このヒコーキグモがターフデビューしたおよそ20年後に、同じ「飛行機雲」の由来を持ったコントレイルがターフデビューし、クラシック三冠を成し遂げました。
ナゾ
「謎」からとられた馬で、条件戦で結果を残しましたが、オープンレースでは、レベルの高さに苦戦され、結果を残すことができませんでした。
ビックリシタナモー
いまも短距離ダートで活躍しているビックリシタナモーの名前の由来は「びっくりしたな、もー」です。
短距離ダートを中心に活躍していましたが、2020年の10月のレースで1800mの距離に挑み、10番人気を覆す2着に健闘。多くの競馬ファンをびっくりさせました。
モグモグパクパク
食べ物を食べる時の擬音が由来となっています。
かわいらしい名前の馬ですが、過去にはNHKマイルカップにも出走したりと、同世代のトップホースたちとレースを繰り広げた馬です。
オマワリサン
「お巡りさん」からとられています。
逃げ馬なので、「オマワリサンが逃げる!オマワリサンが逃げる!」と実況され、競馬ファンに注目されました。
モチ
「餅」からとられています。
逃げ馬の一頭で、「モチが粘る!モチが粘る!」と実況され、オマワリサン同様、多くの競馬ファンの心をつかんだ一頭です。
森中蕃氏所有馬
森中蕃氏は「シゲル」の冠名の馬主として有名ですね。
「シゲル」の競走馬には特徴があり、その年に生誕した全ての競走馬は特定のカテゴリー毎に名前がつけられます。
例えば2013年生産馬は全て魚の名前がつけられており、2015年生産馬には全て野菜の名前が付けられています。
2016年生産馬には、宝石の名前がつけられており、2019年の桜花賞で2着に入選したシゲルピンクダイヤはその一頭です。
ちなみに2021年にデビューする馬は社長や相談役といった、役職シリーズとなっています。
世の中の出来事から反映された馬
その年のブームや情勢をもじってつけられた競走馬もいます。
ホリエモン
名前の由来は元ライブドア社長だった堀江貴文氏ですね。
競走馬名は、有名人を連想させる名前はつけることができないのですが、当時のホリエモンはマイナーだったこともあり、審査に通りました。
中央を走ったのち、高知競馬に移籍してターフを駆け抜けました。
バイガエシ
TBSドラマの「半沢直樹」の登場人物の言葉からとられています。
重賞にも出走しましたが、思うような活躍ができず、賭け金が倍返しになることはほとんどありませんでした。
ソンナノカンケーネ
お笑い芸人の小島よしおの有名なギャグのひとつです。
ハシッテホシーノ
ほしのあきさんが命名した馬です。
オークストライアルのフローラステークスで3着に入選し、現役時代に3勝しました。
キミノナハセンター
元乃木坂46の白石麻衣さんが命名した馬です。
現役時代に3勝しました。
ちなみに、元牡馬(現・セン馬)です。
まとめ
競走馬は、かっこいい名前の馬もいれば、クスッと笑えるような名前の馬もいて、出馬表を見るだけでも楽しむことができます。
そして、ユニークな名前の競走馬は、競馬界の盛り上げに貢献しています。
今回紹介した競走馬以外にも、個性的な競走馬はたくさん存在しますし、珍名馬を掘り下げるのも、競馬の楽しみ方の一種ですよ。