生活

電話応対の基本を学ぶ。電話は慣れれば怖くない!

電話応対に苦手意識を持っている人は少なくありません。
相手の顔が見えない、メールのように考える暇がないのが電話の怖いところですよね。

しかしビジネスシーンの電話応対は慣れれば怖くありません。今回は電話応対の基本を学んでいきましょう。

電話に出るのが怖い人へ

電話応対は、オフィスワークをするのであれば、避けては通れません。
友達と電話をするのはいいけど、仕事で電話に出るのは怖いという人もいるのではないでしょうか。

しかし、電話応対が嫌だからといって事務職を諦めるのはもったいないです。
電話は慣れれば全く苦ではなくなります。

筆者も販売職から事務職に転職したときに、一番不安だったのは電話応対でした。
直接お客さんと話せないのは表情が見えないため苦手だったのです。

そんな筆者も10年以上事務職が勤まっているので安心してください。

電話応対の上達方法はとにかく「電話に出る」こと。
数をこなさないと電話には慣れません。

新人のうちであれば、わからないことや多少ミスがあっても許されます。

怖いから、失敗したくないからといって、なかなか取らずにいつまでも電話応対が下手だと呆れられてしまいます。

未経験の場合はドキドキしますが、この記事で電話応対の基本を学び、不安を少なくしてオフィスワークに挑みましょう!

電話に出るタイミング

ビジネスシーンでは、電話は3コール以内に出るのが基本。
1コールで取るという会社も多いです。会社によってルールが異なるので確認するといいでしょう。

3コール以上鳴らしてしまった場合は、「お待たせいたしました。」といいましょう。

電話が慣れてないと「すぐ取らないと」と焦ってしまい、1コールで出てしまう事もあります。

相手側も伝えることがあって電話をしたのですが、人によっては伝える内容を電話のコール音と共に考えている場合があります。

電話は1コール3秒ですが、3コールだと9秒になりますね。

もちろん相手側によっては「伝えたい要件があって急ぎなので、すぐにとってほしい…」となりますが、基本は3コールでとるのが良いとされています。

また、人の心理として苛立ちを感じずに待てるのが9秒以内とされているのです。

電話の横にはメモを置く

電話の横には、伝言などを書けるようメモと筆記用具を置いておきましょう。

会社にメモ用紙が用意されている場合があります。

社長か先輩に「メモ用紙はありますか?」と聞くのがいいです。

伝言メモがなかった場合、100均やネットショップで手軽に購入する事ができます。

「伝言メモって、どんなのがあるの?」という方にネットショップで見かけたのを紹介しておきますね。

以下はAmazonで実際に販売されるメモ帳になります。

  • 伝言メモ 80枚 B7タテ125×ヨコ88mm
  • メモ帳 細罫ライティングパッド 13×20cm イエロー 50枚
  • メモ帳 ソフトリング ドット入りB罫 80枚  A7変形サイズ(105×76mm)

探せば他にもありますが、10セット購入しなければいけないものもありますので、あらかじめ価格と何セットなのか?を見て購入する事をオススメします。

メモ帳さえあれば電話で聞いた内容を記載して覚える事ができるので、とっても便利です。

次に電話がかかってきたときの対応ですが、先に知っておかなければならない事があります。

保留ボタンやボリューム調整方法について

電話のマナーとして保留ボタンや相手の声が聞こえるボリューム調整方法は、必ず知っておきましょう。

会社に電話がかかってきて「社長はいますか?」と聞かれれば「少しお待ち下さい」といって保留ボタンを押します。

会社によりますが、保留音は聞いたことがある、以下の音楽が流れます。

エルガー 愛の挨拶

グリーンスリーブス

大空に歌おう

電話をかけて保留音になると、どれも聞いたことがあるかもしれません。

もちろん、他にも保留音はありますが、次にボリューム調整も気を付けましょう。

他にも電話のマナーとして相手の声が聞こえにくいと対応がしずらかったりします。

そんな時受話器を耳を近づけて聞こえるように必死になってしまいますが、実はボリュームが小さいままだったなんてこともあります。

操作の仕方も聞いておきましょう。

準備をしておくと安心して電話に出ることができますよ。

第一声は「会社名」と「自分の名前」

電話の出るタイミングとメモや電話の操作方法がわかったら、あとは回数をこなしてどんどん慣れていきましょう。

電話を取ったら、まず「会社名」をいいます。
「自分の名前」を名乗ることもあります。

これも会社によってルールはありますが、基本的には「はい。○○(会社名)でございます。」「お電話ありがとうございます。○○(会社名)、田中でございます。」ということが多いです。

最初に「はい。」や「お電話ありがとうございます。」と頭につけるのは、電話を取ってすぐの言葉は相手に聞こえないことがあるのです。
そのためいきなり会社名を名乗るのではなく、一息置くのです。

その後、相手が会社名と名前を名乗るので、「お世話になっております。」と返します。

知っている会社やよくかかってくる人には「いつもお世話になっております。」と、頭に「いつも」や「いつも大変」という言葉をそえると、先方も私のことをわかってくれているのだと安心します。

慣れるまでは「△△商事の佐藤様ですね。お世話になっております。」とメモを取りながら相手の名前を復唱するようにしましょう。

「おります」は2種類(丁重語「おる」+丁寧語「ます」)

普段は「おります」という言葉を使う事はありませんが電話でのマナーとして「お世話になっております。」は「面倒を見て頂きありがとうございます。」の意味になっています。

「お世話」には以下の意味がありますね。  

「身の回りの面倒を見る」「援助する」「希望に寄り添う」

電話マナーとしては以下の言葉が使われています。

「お世話になっております。」

美化語[お・ご]

品のある印象を与えるために言葉を美化します。
「電話」というより「お電話」と言った方が綺麗に聞こえますね。
電話マナーとしても「お・ご」を付けた方がいいでしょう。

先ほどの電話マナーでのやりとりにも以下の言葉が使われていました。

「お電話ありがとうございます。○○(会社名)、田中でございます。」

丁寧語[ございます]

会社で使った場合、会社の人たちに「ございます」って?と聞かれたり変に思われるかもしれませんが、「ございます」も立派な敬語で以下の2種類の表現方法になっています。

存在を示す動詞「有る」

補助動詞「〜である」「〜です」

どちらも丁寧な表現方法です。 第一声の電話マナーとして「はい。〇〇(会社名)です。」と、伝えるより「はい。○○(会社名)でございます。」と言った方が丁寧に聞こえますね。

自分宛ての電話の場合

自分宛ての場合は、当たり前ですが用件を聞いて対応するだけです。

自分だけではわからないことがある場合、社内の人へ何か相談すると思いますが、必ず電話は保留しましょう。
お待たせする場合は、調べて折り返ししますと一度切るといいでしょう。

他の人に取り次ぐ場合

他の人に取り次ぐ場合は、「少々お待ちください。」といって保留を押してから、担当者に「△△商事の佐藤様からお電話です。」と伝えましょう。
どんなに近くても保留にするのがマナーです。

担当者がまれに「ごめん。いないってことにしておいて!」「出かけるからあとでかけ直す。」なんていうこともあります。

保留にしていないと相手に聞こえてしまいますよね。
受話器をふさいでいても、意外と周りの音をひろうので気をつけましょう。

取り次ぐ人が出られない場合

取り次ぐ人が出られないこともあります。
シーン別に対応方法を見ていきましょう。

ちなみに社外の人に、社内の人の名前をいう場合は役職や敬称はつけません。

たとえどんなに偉い社長でも、社外の人に「○○社長は…」といってはいけませんよ。
どうしても役職をつける場合は「社長の○○は…」というようにします。

取り次ぐ人が電話中

取り次ぐ人が電話中の場合は「申し訳ありません。高橋はただいま他の電話にかかっておりまして、終わりましたら折り返しお電話いたしますか?」と伝えます。

電話してほしい、電話があった旨だけ伝えてほしい、またこちらからかけます…など相手が要望を伝えてくるので、担当者の電話が終わったら用件を伝えましょう。

取り次ぐ人が不在

取り次ぐ人が、会議・外出・出張など不在の場合は、不在の理由と戻りを伝えます。ほんの一例で説明します。

会議中の場合は「申し訳ありません。高橋は会議中でして、15時頃終了予定です。終わりましたら折り返しお電話いたしますか。」と伝えます。

外出中の場合は、「申し訳ありません。高橋は外出しておりまして、本日は戻らない予定です。
明日お電話するようお伝えいたしましょうか。」
といったように、戻り時間がわかれば伝えますが、戻らない場合も、いついるのか伝えます。

出張中の場合は「申し訳ありません。高橋は出張しておりまして、〇日に戻る予定です。」と伝えます。出張の場合は戻りが数日後になる場合もあるので、折り返しますか?と聞くよりも相手に選択を委ねた方がいいことも。

外出先や出張先は相手には伝えないようにするのが基本です。どうしても知りたいといわれた場合は「市内なので早めには戻るかと思います。」「本社の方へ出張しております。」といったようにはっきりと行先や予定は伝えない方がいいでしょう。

伝言メモの書き方

不在のときに受けた電話は、メモを担当者へ渡します。

記載する内容は以下のとおりです。

  • 受信した日付・時間
  • 相手の会社名・氏名
  • 相手の連絡先
  • 電話の用件
  • 折り返しの有無
  • 電話を対応した人の氏名

慣れると付箋にさっと書いて渡すことができますが、最初のうちは戸惑うことも多いので電話専用の伝言メモを作っておくと便利です。

電話を切るときは相手が切ってから

電話を切るときは、相手が受話器を置いたのを確認してから切りましょう。

基本的には電話をかけてきた方が先に切るのがルールですが、まれに相手も先に向こうが受話器を置いてから切ろうと思っている場合があり、なかなか切れないことがあります。

そんなときはゆっくり3秒ほど数えたら、受話器を置くのではなくスイッチを手でゆっくりと押し、電話を切るようにしましょう。

受話器を直接置いて切る場合、気をつけてもどうしても大きい音が出てしまうからです。

こんなときどうする?:①名前が聞き取れなかった

相手の名前が聞き取れなかったときは、「恐れ入りますが、もう一度お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか。」と聞きましょう。

相手の声が小さい、電波状況が悪いといったときは「聞こえません。」というのではなく、「少しお電話が遠いようです。もう一度お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか。」と聞くのがマナー。
また聞きにくくても「もしもし」はビジネスシーンでは控えた方がいいでしょう。

たまに何度聞いても会社名や名前を聞き取れないこともあります。

3回以上聞くのは相手もイライラしてくる可能性もあるので、担当者に聞こえた部分だけを伝えてみる、折り返しの場合は電話番号だけは確実に聞くようにするといいでしょう。

こんなときどうする?:②名前を名乗ってくれなかった

相手が名乗ってくれなかったときは「恐れ入りますが、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか。」と聞いてから相手に取り次ぎましょう。

名乗ることがマナーなので、聞いても失礼にはあたりません。

こんなときどうする?:③今すぐ電話がほしいといわれた

会議中や出張中など不在のときに、急ぎのためすぐに電話がほしいといわれてしまうこともあります。
会議中の場合はメモに書いて本人に伝えるようにしましょう。

外出・出張の場合は、出られない可能性も高いですが携帯電話に連絡をしましょう。

絶対に部屋に入ってはいけないといわれている重要な会議や、外出・出張で連絡が取れない場合は、担当者ではなく他の社内の人に用件を聞いてもらうのも一つの手です。

担当者ではなくても、ある程度対応できることもあります。

今はチャットやメールなどの機能もありますから、相手が不在でも携帯電話などの電子機器を見られる環境である場合は、遠隔からとりあえず連絡してみるのもありです。

まとめ:電話はたくさん出て慣れよう!

電話応対は数をこなすことが上達への近道です。

最初なら失敗しても少しは多めに見てもらえるので、基本を抑えながら怖がらずチャレンジしてみましょう。

電話に出るときは会社を代表していることを忘れずに!