一般的に、公営ギャンブルには年齢制限があります。
例えば、パチンコは18歳以上という年齢制限がかかっており、競馬や競輪・競艇・オートレースなどは20歳以上という年齢制限があります。
それでは、宝くじは年齢制限があるのでしょうか?
結論からいえば、宝くじに年齢制限はありません。
そのため、未成年でも宝くじを購入することは可能。しかし、宝くじ購入時に年齢制限をかけて自主規制する「売り場」が存在します。
本記事では、宝くじ購入時に年齢制限をかけて自主規制する「売り場」の存在について解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
宝くじ購入に年齢制限がなく、未成年でも購入できる理由については、こちらの記事でも解説しています。合わせてご覧ください。
Contents
宝くじには年齢制限がない!
宝くじ購入には年齢制限がないことは冒頭でも説明したとおりですが、その理由について知りたいですよね。
結論をいえば、「当せん金付証票法」で宝くじの年齢制限に関する項目が位置づけられていないことが、理由として挙げられます。
それでは、詳しくみていきましょう。
宝くじは公営ギャンブル
公営ギャンブルとは、その国で実際にお金をかけて遊ぶことが許されているギャンブルのこと。日本国内では、「公営競技」や「公営くじ」が公営ギャンブルに位置付けられています。
公営ギャンブルについて、下表にまとめました。
公営競技 | 公営くじ |
競馬 競艇 競輪 オートレース など | TOTO・ロト・ナンバーズなどの宝くじ |
「当せん金付証票法」によって、宝くじは公営ギャンブルに位置付けられていますが、そのなかで年齢制限についても各ギャンブル毎に定められています。
宝くじに年齢制限がない理由
宝くじに年齢制限がない理由は、「当せん金付証票法」で規制がないため。つまり、当せん金付証票法で、未成年の宝くじ購入について年齢制限に関する規定が記載されていないということです。
そもそも当せん金付証票法は、主に宝くじの販売などの規制を内容とする法律で、通称「宝くじ法」とも呼ばれています。
つまり、宝くじは、国が認めた公営ギャンブル。その公営ギャンブルの宝くじのことを定めた当せん金付証票法に、購入できる年齢制限に関する記載がないため、未成年でも宝くじを買えるのです。
未成年の宝くじ購入に、親などの保護者同伴や承諾は必要ありませんが、当選した場合は金額によって受け取る再に保護者の承諾が必要なケースがあります。
未成年に年齢制限をかける「宝くじ売り場」があるのはなぜ?
前述したように、当せん金付証票法では年齢制限に関して言及されておらず、未成年が宝くじを買うことは法律で禁じられていません。
しかし、宝くじの販売を行っている「売り場」のなかには、年齢制限をかけて自主規制し、未成年が宝くじを購入できない場合があります。
それではなぜ、未成年に対して、年齢制限による自主規制を行う宝くじ売り場が存在するのでしょうか?
結論からいえば、社会的なモラルに反するため。例えば、こちらの高校生が宝くじを購入する動画を観てどのように思うでしょうか。
大半の方は、印象がよくないと感じることでしょう。
このように、法律的には宝くじ購入で年齢制限はありませんが、社会的にみて行為を許さない傾向がみられます。
つまり、社会的にみても、未成年が宝くじを購入できないような風潮がみられるということです。
年齢制限がある宝くじとは?
公営くじのうち、18歳以下の年齢制限によって未成年が購入できない宝くじは、下記の2つです。
- toto(トト)
- BIG(ビッグ)
「toto(トト)」は、サッカーJリーグの指定された13試合の結果を予想し、数字の組み合わせを決めて購入するタイプの宝くじ。一方で、「BIG(ビッグ)」もサッカーの試合結果を予想して、その予想した試合結果と一致したら、当選金が獲得できる宝くじです。
どちらも宝くじの1種ではありますが、「toto(トト)」と「BIG(ビッグ)」はスポーツ振興くじであり、正式名称は「スポーツ振興投票」。
つまり、「toto(トト)」と「BIG(ビッグ)」は、当せん金付証票法ではなく「スポーツ振興投票の実施等に関する法律(スポーツ振興くじ法)」に基づいて運営されているため年齢制限があるということです。
ちなみに、スポーツ振興くじ法では、第9条で「19歳未満の者の購入と、それを譲り受ける事が禁止」されています。
このことからも、宝くじのなかでも「toto(トト)」と「BIG(ビッグ)」の購入に年齢制限があることは理解できますね。
「toto(トト)」と「BIG(ビッグ)」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
未成年の宝くじの購入時に年齢制限をかける3つの理由とは?
スポーツ振興くじ以外の公営くじは年齢制限はないため、未成年が購入しても問題ありません。しかし、宝くじ売り場のなかには、年齢制限による自主規制で未成年に宝くじを販売しないところも見受けられます。
そもそも、宝くじ売り場が未成年に販売しない理由としては、下記の3つが挙げられます。
- 未成年者がお金を使い過ぎないようにするため
- 当選した際のトラブルへの懸念
- 社会的なモラルに配慮
それでは、詳しくみていきましょう。
理由①|未成年者がお金を使い過ぎないようにするため
宝くじの未成年購入に、年齢制限をかける売り場が存在することは事実。その理由の1つに、未成年がお金を使いすぎないようにすることが挙げられます。
そもそも、宝くじの値段は1枚単位でいえばそんなに高くありませんが、金銭感覚が未熟な未成年が大量購入すれば、大きな金額になります。
そのため、自主的に年齢制限をかけ、未成年には販売しない方針を取る宝くじ売り場が存在するということです。
未成年は、自分で働いてお金を稼いでいる人の割合は低く、むやみにお金を使い過ぎないようにしなければなりません。
理由②|当選した際のトラブルへの懸念
宝くじ売り場としては、未成年者の宝くじ当選後のトラブルを懸念していることから、年齢制限をかける場合があります。
未成年への宝くじ購入に関して、法律上ルールはありませんが、当選金の受け取りにはいくつかルールがあります。
例えば、当選金が50万円以上だった場合、取り扱い銀行(みずほ銀行)に出向き、免許証やマイナンバーカードなどの証明書を提出しなければなりません。
また、未成年者が高額当選した場合は、親権者が管理をしなければならないということが民法「保護者による子供の財産を管理する権利(民法824条)」で定められています。
そのため、宝くじ当選後に、家族内でトラブルが発生する事例も少なくありません。
つまり、未成年者に年齢制限をかけて宝くじを販売しない理由として、そうした未成年当選者とのトラブルへを懸念しているということです。
理由③|社会的なモラルに配慮
未成年者が宝くじを購入している場面に遭遇したら、よい気分はしないですよね。
宝くじ売り場が、未成年者への販売に年齢制限をかける理由として、社会的モラルに配慮していることが挙げられます。
未成年者が購入しても違法ではありませんが、社会的に宝くじを購入することをよく思わない傾向にあることは事実。そのため、モラルや周囲の目を気にして、年齢制限をかけて自主規制する宝くじ売り場も存在します。
まとめ|宝くじの年齢制限はなくても未成年の場合は親の管理が必要!
今回は、宝くじ購入時に年齢制限をかけて自主規制する「売り場」の存在について解説してきました。
結論をまとめると、年齢制限がない宝くじなら未成年でも購入できますが、社会的なモラルに反することから一般的には年齢制限をかけている売り場は少なくありません。
そもそも、未成年者が宝くじに当選したら、親が同伴しなければ換金できないこともあり、親権者の管理は必須といえます。
本記事が、宝くじの年齢制限に関して知りたい方の参考になれば幸いです。