競馬のレースの1つに、菊花賞という名前のレースがあります。
とても有名なレースですから、名前ぐらいは聞いたことがあるかもしれません。
そこで菊花賞がどんなレースなのか、基本的なことから順を追って解説します。
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菊花賞は中央競馬のGⅠの1つ
菊花賞は中央競馬のGⅠです。
中央競馬とはJRAが管轄する競馬のことで、東京や京都などに競馬場があり中央競馬はレースごとに格を定めていますが、GⅠは最も格が高いです。
GⅠを勝てるのは、それまでのレースで結果を残している本当に強い馬だけです。
ですからGⅠを勝つのは、競走馬にとってとても名誉なことです。
中央競馬に関わっているホースマンは、GⅠを勝つために日々努力しているといっても過言ではありません。
そんな格の高いレースに、菊花賞は位置付けられているわけです。
菊花賞は牡馬クラシックの最終戦
菊花賞は格が高いGⅠだと説明しましたが、そのGⅠの中でもさらに特別な意味を持っています。
それは菊花賞が、牡馬クラシックの最終戦だからです。
競馬には、クラシックと呼ばれるレースがあり、3歳馬しか出走できません。
クラシックは牡牝ともに3つずつレースが定められており、その3つをすべて制した馬は3冠馬というとても栄誉ある称号を与えられます。
中央競馬の牡馬クラシック3冠は、皐月賞、日本ダービー、菊花賞の3レースです。
皐月賞は春、日本ダービーは初夏、そして菊花賞は秋に行われます。つまり菊花賞は牡馬クラシックの最終戦です。
それぞれまったく違った条件でレースが行われますので、1頭の馬がすべてを勝ち切るのは至難の業です。
だからこそ3冠馬には特別な価値があり、3歳馬はクラシックレースを勝つことを目標にしている場合が多いです。
菊花賞が行われるのは京都競馬場の3000m
引用元:コース紹介:京都競馬場 JRA
菊花賞が行われるのは京都競馬場でレースの最大の特徴は、距離が3000mもあることです。
中央競馬のレースは障害レースを除くと1000mから3600mまでありますが、そのほとんどが2400m以下のレースです。
ちなみに牡馬クラシックの皐月賞は中山競馬場の2000m、日本ダービーは東京競馬場の2400m。
日本ダービーの2400mでも十分長い距離ですが、さらに600mも長いのが菊花賞です。
競馬の距離は、200m違うだけで結果がガラリと変わることが多々あります。
たとえば1400mに強い馬もいれば、1600mや1800mに強い馬もいます。
距離ごとに強い馬がコロコロ変わるのですから、3000mという距離はだいぶ特殊です。
そもそも3000m以上のレースがほとんどないため、菊花賞の3000mに臨むほぼすべての3歳馬が今まで経験したことのない未知の距離に挑むことになります。
距離が3000mもあることが菊花賞の醍醐味です。
菊花賞は人気通り決まらず高配当になりやすい
菊花賞は、人気通りに決まらず荒れやすいレースです。
どうしてそうなるのかは明白で、どの馬も3000mという長い距離をまったく経験していないからです。
たとえば2400mまで十分な強さを誇っていた馬が、3000mの距離の壁に阻まれてコロッと負けてしまうことがあります。
それまで2400m以下で強い競馬を見せていたら当然上位人気に支持されますが、いざ蓋を開けてみたら適距離ではなくて惨敗してしまうことがあります。
逆もまた然りで、2400mまでの距離で成績を残せなかった馬が実は3000mが得意で、思いのほか激走することもあります。
競馬のオッズを決めるファンの予想も根拠が乏しいため、人気通りにすんなり決まらないことが珍しくありません。
2015年から2019年までの菊花賞の成績を見るとわかりますが、単勝5番人気以下の馬が何頭も3着以内に好走しています。
特に2017年は顕著で、1番人気のキセキが勝ちましたが、10番人気のクリンチャーが2着、13番人気のポポカテペトルが3着でした。
人気薄の馬が2着3着に入ったので、馬連や3連複などはもちろん高配当でした。
毎回大荒れになるわけではありませんが、菊花賞は穴党の出番だといえるかもしれません。
春のクラシックに縁がなかった馬の戴冠もある
菊花賞は、春のクラシックに縁がなかった馬の戴冠もあるレースです。
春のクラシックに間に合わなかった馬が夏を越して力をつけ、菊花賞で能力を一気に開花させるパターンです。
2017年から2019年までは、このパターンが続いています。
2017年のキセキ、2018年のフィエールマン、2019年のワールドプレミアは、いずれも皐月賞と日本ダービーの出走歴がありませんでした。
春のクラシック時期はまだ未熟でも、そこから菊花賞を勝つまでに成長したのです。
春からの勢力図がガラリと変わり、台頭してきた馬が一気に菊花賞を制することはよくあります。
まとめ
菊花賞がどんなレースなのか、基本的なことから順に解説しました。
菊花賞は牡馬クラシックの最終戦で、京都競馬場の3000mで行われるGⅠレースです。3000mの距離の長さから、馬券的に荒れることが珍しくありません。
菊花賞ならではの醍醐味がありますので、期待しながらレースを観戦しましょう。