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中央競馬よりややこしい? 地方競馬の階級を徹底解説!

中央競馬はある程度階級が分かりやすい体系になっていますが、地方競馬はそれぞれの地区で異なるため、実は中央競馬よりもややこしいと感じているファンの方は多いものです。

地方競馬の階級をしっかりと把握することでレース予想にも反映することができます。

そこで、地方競馬の階級をそれぞれの地区ごとに区別し、中央競馬と比較してみていきましょう。

全国共通なのはA・B・Cと3つの大分類に分かれていること

引用元:知ってる?南関競馬のクラス分け | 大井競馬を攻略せよ – TCK × netkeiba

地方競馬の番組は2歳・3歳・一般(3歳以上の古馬含む)に分かれており、階級は主にA・B・Cと3つの大分類に分かれています。
それぞれ地方競馬の地区ごとに着順や賞金など、基準が異なります。

Aが最も上位に入り、Bクラス、Cクラスと続きます。
その中でもA1やA2、B1~B3、C1~C3といった小分類が入る地区もあり、開催期間によってクラス移動もあるので、それぞれの地区ごとに階級が異なるのが特徴です。

地方競馬ではどの地区でも一番賞金を稼いで地方交流競走にも出走するような馬たちはすべてAクラスとなります。

ただ、地区によっては獲得賞金と収得賞金の係数が異なることがあります。

100万円の賞金を手にしたとしても、馬齢やクラスによって100%や50%といった係数で収得金額に反映することがあります。

中央競馬の例

地方競馬を比較する前に中央競馬の例をみていきましょう。

中央競馬では近年まで獲得賞金とは別の本賞金の賞金額で階級を分けていました。

本賞金はレース1着のみを対象とし、重賞では2着以内が加算されるシステムです。
500万下、1000万下、1600万下、オープンという格付けになっていました。

2020年現在では新馬や未勝利で一つ勝ち上がるたびにクラスが上がっていく仕組みを採用しています。
1勝クラスや2勝クラス、3勝クラスとオープンという4つのクラスが存在しています。

ただし、2歳重賞で2着に入った場合など、3歳ではオープンクラスになるとはいえ、夏以降はこれまで通りの獲得賞金別にクラス分けが実施されるようになります。

1勝クラス(500万以下)、2勝クラス(1000万以下)、3勝クラス(1600万以下)、オープンという内訳です。
夏の降級精度が無くなりましたが、これまで競馬ファンとして長年携わってきた人なら大きく混乱するほどの変更ではないことがわかります。

地方競馬の地区ごとでの階級

それでは地方競馬の地区ごとの階級の仕組みをみていきましょう。

北海道地区

門別競馬場で開催され、いち早く2歳戦が行われることで有名です。冬季12月~3月は通常開催していません。

階級としては2歳、3歳、一般とあります。2歳が1~3組、3歳が1~4組、一般がA級1~4組、B級1~4組、C級1~4組となっています。

令和2年度の詳細区分は下記になります。

2歳

1組

2組

3組

新馬

未勝利

200万超

100万以下

40万以下

3歳

1組

2組

3組

4組

未勝利

200万超

200万以下

150万以下

100万以下

一般

A級

1組

2組

3組

4組

800万超

800万以下

600万以下

500万以下

B級

1組

2組

3組

4組

400万以下

350万以下

300万以下

250万以下

C級

1組

2組

3組

4組

200万以下

160万以下

120万以下

80万以下

階級も順番に分けられてシンプルで分かりやすく、4月開幕時には賞金に係数をかける降級精度も設けています。

また、門別競馬はレベルも高く、ここで活躍した馬が南関東に移籍した後も活躍できる馬が多いものです。

特に2歳戦では中央競馬の北海道シリーズで芝コースを好走する馬が出ています。

東北地区

東北地区には岩手競馬があり、地方競馬で唯一芝コースがある盛岡競馬場と水沢競馬場が開催されています。
岩手競馬は他の地区と異なり、階級が独特なのでかなり難解といえます。

基本的にはA級が一番上に位置し、B1級、B2級、C1級、C2級と続いていきます。
2020年の開催日程では3月20日以前の14走分となる獲得賞金で格付けを行っており、2開催ごとに階級を見直すようになっています。

岩手競馬では一開催あたりのレース数による相対クラス制を採用しており、A級・B級・C級でそれぞれ「1・2・7」の割合になるよう調整されています。

南関東地区

地方競馬で最大規模を誇るのが南関東競馬です。
大井競馬場・川崎競馬場・船橋競馬場・浦和競馬場と首都圏を中心に3都県で開催されています。

南関東競馬ではA1・A2、B1~B3、C1~C3、2歳・3歳馬の未格付馬から成り立ちます。

南関東競馬が中央競馬と大きく異なる点では、1着~5着までに入ると格付けの賞金に加算されるシステムです。
中央競馬では重賞以外では1着のみが加算され、重賞では2着までの賞金によって階級が分かれていきます。

南関東競馬では、たとえ未勝利でも常に掲示板に残っていればどんどん賞金が加算されていくので、C級からB級、いつのまにかA級となるのも不可能ではありません。一度勝ってその後に惨敗続きの馬よりも、毎回コンスタントに2~5着を繰り返した馬のほうが階級では上になるケースもあります。

階級に分ける上で、南関東競馬では格付け時期を定めており、下記に倣います。

上半期:1月~6月

格/馬齢

3歳

4歳

5歳

6歳

7歳

8歳以上

A1

2,300

3,000

3,600

4,700

5,300

5,800

A2

1,500

1,900

2,400

3,000

3,500

3,900

B1

1,100

1,400

1,800

2,300

2,800

3,100

B2

800

1,000

1,300

1,700

2,100

2,400

B3

500

700

900

1,300

1,700

1,900

C1

400

600

1,000

1,400

1,500

C2

200

400

700

1,100

1,200

C3

200未満

400未満80以上

700未満160以上

1,100未満240以上

1,200未満240以上

4歳の1月になるまでC3クラスにはならないということになります。

では、階級別の賞金金額はどうなっているのかみていきましょう。

南関東競馬では1~6月の上半期と7月~12月の下半期に分かれてクラスが分かれていきます。そのため、降格も年2回発生することとなります。

(単位:万円)

上半期:1月~6月

格/馬齢

3歳

4歳

5歳

6歳

7歳

8歳以上

A1

2,300

3,000

3,600

4,700

5,300

5,800

A2

1,500

1,900

2,400

3,000

3,500

3,900

B1

1,100

1,400

1,800

2,300

2,800

3,100

B2

800

1,000

1,300

1,700

2,100

2,400

B3

500

700

900

1,300

1,700

1,900

C1

400

600

1,000

1,400

1,500

C2

200

400

700

1,100

1,200

C3

200未満

400未満80以上

700未満160以上

1,100未満240以上

1,200未満240以上

(単位:万円)

下半期:7月~12月

格/馬齢

3歳

4歳

5歳

6歳

7歳

8歳以上

A1

2,500

3,300

4,100

4,800

5,500

5,800

A2

1,700

2,000

2,500

3,100

3,700

3,900

B1

1,300

1,600

2,100

2,500

3,000

3,100

B2

1,000

1,100

1,400

1,800

2,200

2,400

B3

700

800

1,000

1,400

1,800

1,900

C1

400

500

700

1,100

1,400

1,500

C2

200

300

500

800

1,100

1,200

C3

300未満20以上

500未満80以上

800未満160以上

1,100未満240以上

1,200未満240以上

たとえば4歳馬で獲得賞金が1,050万円の場合、上半期ではB2クラスになりますが、下半期ではB3に降格となってしまいます。

北陸地区

金沢競馬場が開催されており、2歳馬競走は1組、2組、3歳馬競走はA1、A2、B1、B2と4組に分かれています。
また、それ以外の一般馬競走ではA1、A2、B1、B2、C1、C2と6組の階級となっています。

それぞれの階級では該当開催の出走馬編成発表前日までの1着から5着までの本賞金の合計額でクラス分けを実施しています。

東海地区

名古屋競馬場と笠松競馬場があり、東海地区統一で格付けがされています。

階級は2歳、3歳、一般のC級、B級、A級となっており、3歳馬の10月以降は一般に編成されます。

それぞれ本賞金の合計ごとに階級が指定されており、下記の表になっています。

階級 番組賞金
2歳 300万未満
3歳 300万未満
C級 0~160万円未満
B級 160万円~270円未満
A級 270万円以上

3歳は10月以降はA~Cの一般階級に属し、賞金額がそれほど高くないので南関東競馬の同一クラスとは少し離れていることがうかがえます。

近畿地区

園田競馬場と姫路競馬場という兵庫県の尼崎市と姫路市に位置しています。
園田・姫路競馬ではA1、A2、B1、B2、C1~C3のクラス編成を採用しています。

それぞれ着順ごとにポイント制を敷いており、各クラスのポイント下限位置を超えた場合に昇級することができます。
このポイント制は2か月ごとに修正が入り、降級する可能性も含めています。

レースごとの加算ポイントは下記になります。

加算ポイント

1着

2着

3着

4着

5着

重賞競走

100

34

18

10

8

普通競走

100

24

12

8

6

3歳馬はダービーウィークまでの1月~6月までは別表に基づいて算出されています。

3歳の7月以降は4歳以上の馬と同じポイント制になります。

3歳馬(1月~6月)のランク別ポイント表

階級

ポイント

下限

上限

A

330

B

230

329

C1

130

229

C2

0

129

4歳(3歳)以上馬の階級別ポイント表

階級

ポイント

下限

上限

A1

760

A2

630

759

B1

500

629

B2

350

499

C1

230

349

C2

100

229

C3

0

99

南関東競馬と同様に、掲示板に乗れば自動的にポイントが加算されていきますが、勝馬と2着馬では一般競争で4倍以上のポイント差があるので、勝利しないとなかなか昇級するのは難しいともいえます。

四国地区

高知競馬場が開催されており、6日間までを1サイクルとして数え、年間30サイクルまでを実施しています。

階級は2歳、3歳、一般のA、B、C1、C2、C3上・下と分かれています。

3歳は9月30日まで適用されて、以降は一般に配属されます。賞金と競走成績によって編成されており、1サイクルごとに昇級と降級があります。

番組賞金

第11サイクルまで

第12サイクル以降

一般

A

5,800,000円超

6,300,000円超

B

5,800,000円以下

6,300,000円以下

C1

4,500,000円以下

C2

3,100,000円以下

C3上

2,100,000円以下

C3下

1300000円以下

1,200,000円以下

3歳

三歳馬(一般格編入馬を除く)

2歳

二歳馬(一般格編入馬を除く)

一般編入馬とは、3歳の賞金が500,000円に達すると、一般の編入格付けされていくことを指しています。

九州地区

佐賀競馬場があり、階級はA1、A2、B、C1、C2、3歳、2歳と分かれています。

200年代に入り、大分の中津競馬場、熊本の荒尾競馬場と立て続けに閉鎖に追い込まれる中、移転はしているものの、戦前から続く伝統を守り抜いています。

階級 賞金
A1 900万以上
A2 500万以上 900万未満
B 200万以上 500万未満
C1 100万以上 200万未満
C2 100万未満
3歳 3歳期間中 200万未満
2歳 2歳期間中 300万未満

転入は地区独自のルールで採用されているので難しい

よく競馬新聞をみると、地方から転入してきた中央競馬のレースや逆に中央競馬から地方競馬に転入するケースを見かけます。
また、地方競馬の地区で移籍することもあります。

これらは地区独自のルールに則って階級が分かれていきます。

単純に賞金を足すのではなく、高額なレースとなる中央競馬は低い係数で掛けられることもあり、同じ地方では賞金体系が似ている地区ほど高い係数を用いて計算されることが多いです。

地方同士の交流戦や中央との認定競走などはレベルを把握するのが難しいものです。

一般的には中央のオープン馬はどの地方地区でもA級、A1に該当し、3勝クラスはA2、2勝クラスはB、B1、1勝クラスはB2、C1となっています。

もちろん、相手関係や馬齢などもあるので一概に比較するのは難しいものといえるでしょう。

まとめ

地方競馬は中央競馬のように勝利数で階級を分けておらず、賞金額の加算や順位のポイント制でクラス編成を行っています。
しかし、地方競馬の地区によっては獲得した賞金から係数をかけた収得賞金を算出するので、高額のレースが多い南関東のA級と高知競馬のA級では加算される賞金の割合が異なるので馬のレベルを比較するのは難しいといえます。

地方競馬の地区ごとの階級を知ることで、レースの予想に反映するのが楽しくなることは間違いありません。

ただし、5着までの着順も加算されることがあるので中央競馬所属の馬が参戦した場合には参考程度にとどめておきましょう。